玉川学園・花とミツバチプロジェクト
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    モンゴルでの養蜂支援報告 Vol.1

    大草原のミツバチ
    大草原の中にある蜂場。草原の花々の素晴らしさに皆で感激しました。


    昨年の定年退職以来、玉川学園・花とミツバチプロジェクトのミツバチ飼育係として、皆様と楽しくお付き合いをさせていただき心より感謝しています。

    今回 JAICAF からの依頼を受け、6月の1週間の調査派遣に続き、本派遣として7、8月の約1か月間、大草原の地モンゴルの養蜂指導に行ってきました。

    玉川大学ミツバチ科学研究センターの中村教授に「自分の持っている養蜂技術をどこかで役立てれば」と話したことがきっかけになりました。これが最後のチャンスであろうと、ありがたく引き受けさせていただきました。

    中村純教授
    草原の草花に興奮?中村純教授。僕も同様の行動だったらしい(^_^;)


    モンゴルの養蜂は、1950年代半ばにソビエトから導入され、社会主義体制下で組織化されました。
    当時、1500 蜂群を飼育、30-35t/年の蜂蜜を採集していたそうです。
    1991年のソビエト連邦の崩壊に伴う混乱期に養蜂業もほぼ壊滅状態になりました。
    民営化後は、社会主義時代に養蜂を担当していた経験者が細々と続ける状況でしたが、2000 年代末にワールドビジョンの支援が入ったことで息を吹き返し、現在は、第二次養蜂時代ともいえるようになりました。
    2009 年当時、40 世帯200 蜂群で始まった養蜂は順調に成長を見せ、現在、100 世帯3,000 蜂群に拡大し、年間約30tを採蜜しています。

    今回は51 世帯2000 蜂群から構成されるシャーマル郡養蜂組合を中心に活動しました。
    まずは調査派遣で7月19日から26日の1週間、モンゴルの養蜂の状況をシャーマルソムで拝見させていただきました。
    筆舌には尽くしがたいほどの広大な大草原に咲く草花は多くが価値のある蜜源植物で、膨大な資源を前にし、身震いするほどでした。
    一方、わが国では比較にならないほど貧弱な蜜源で1群あたり1回の採蜜で8~10kgは収穫しているのに対し、シャーマルでは2㎏程度で、多くても5㎏はあまりにも少ないことに驚きました。
    巣箱の中を見ると巣板の枚数に対する働き蜂の密度(以下、蜂密度)が極端に低く、これが低収穫のおもな原因であろうと判断しました。
    ここでは蜂蜜は養蜂家が個別に瓶詰めし、イベントや大衆市場でほとんどすべてが販売されています。
    スーパーマーケットには回るだけの生産量がないのも一因と思いますがパッケージも品質管理も低レベルのままでした。

    蜂群を見て最初に出たのは「これはひどい!春から一緒に飼育して自分の養蜂形態を見せたい」と言う“上から目線”の思いでした。
    しかし楽しそうに誇りを持って活動している養蜂家を見るうちに、「まずは養蜂家、歴史・風土をリスペクトしなければ」と思いを新たにして本派遣での準備を進めることにしました。

    モンゴルのミツバチ
    ヒメハナバチの仲間がご挨拶に。僕の指にとまってくれて、嬉しかったです。



    本派遣は7月9日から8月6日の約一ヶ月。
    調査派遣で問題点となった①生産量の向上、②蜂蜜の品質管理の問題、③モンゴルのイメージである“大草原”の蜜資源を積極的に国外に紹介することを、セミナーを開催してアピールしました。
    同行した中村純(玉川大学教授)、宇田川僚一(株式会社生活の木専務取締役)と共に熱気あふれる中でのセミナーでした。
    当日はナーダムと言うモンゴル上げてのお祭り、国全体の休日であったにもかかわらず、100名程度(2日間で200名以上)の養蜂家が参加してくれました。
    モンゴルの290万人程度の人口のうちの半数近くがウランバートルに集中している現状で地方の小さい町で100名の集会は珍しいと言う声も聞かれるほど興味が高いことを示しています。
    セミナーでは蜜蝋からキャンドルを作る実技もあり、多くの人が喜んでくれました。
    その前後に皆で筆舌に尽くしがたいほどの規模の大草原で草花を調査し、蜜源植物の豊かさに改めて感動しました。

    タイムとミツバチ
    タイムの大草原にミツバチがいました。


    大草原は遠くから一見するとまるでゴルフ場の様です(何と発想が貧弱なこと(^_^;)と思いますが)。
    しかし、一歩足を踏み入れると、いたる所に様々な草花があり、どこに蜂群を置いても蜜が採れそうです。
    10㎞四方は楽にあると思われるタイムの大草原も圧巻です。
    ピンクの花がどこまでも続いていました。

    オドリコソウとミツバチ
    オドリコソウの仲間を訪花するミツバチ


    養蜂家の各グループはシャーマルソムから遠く離れたところに養蜂場を設置し、そこを訪問するのに車で何時間もかけなければいけません。
    中村教授と「なんでこの大草原に蜂群を置かないのだろう?」とぶつぶつ言いながら進むうちに、今度はどこまでも続く菜の花畑、ここにわずか100群ほどの蜂群が置いてありました。
    「なんでわざわざ菜の花畑に行くのだろう?モンゴルン大草原からの蜂蜜の価値を知ってもらいたい!」との思いは募るばかりです。
    どうしても花密度の高い方に目が行ってしまうのでしょうが、これでは将来国際的な市場に売り出すときには価値がありません。
    各養蜂家のグループに会うたびにこのことを訴えました。
    その中で1グループだけ大草原の蜜にこだわって採蜜しているグループがありました。
    中村教授に「涙が出そう!」と言わせるほど壮大な花々の大草原でした。
    黄色、紫のマメ科の花、オドリコソウの仲間など、思わず訪花しているハチにカメラを向けました。
    (続く)



    玉川学園・花とミツバチプロジェクト ミツバチ管理人 干場 英弘

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